筋肉がつくと背が伸びないというのは本当ですか?

 よくある質問ですが、関係はありません。この誤解はよく耳にするのですが、因果関係の取り違いが原因です。ワクチンの副作用(副反応)のときと同様ですが、日本では因果関係についての誤解はよくあることで、この「筋肉がつくと背が伸びない」というのも同様です。どういうことか説明します。

 

 まず、初めに知っておいていただきたいのが、筋肉は男性ホルモンがあるとつきやすくなるということです。スポーツ選手のドーピングが時々問題になりますが、このときに使われる筋肉増強剤は主に男性ホルモンです。つまり男性ホルモンが多いと筋肉がつきやすいのです。しかし、子どもでは男性ホルモンはほとんど分泌されていません。筋肉質な子どもがいないのはこのためです。思春期になってくると男性ホルモンの分泌が少しずつ増えます。女の子でも男の子よりは少ない量ですが、男性ホルモンの分泌が増えていきます。そうこうして思春期が進み、思春期の完了が近づくと、男性では精巣(俗に言う睾丸)が十分発育し、その結果としてより多くの男性ホルモンが分泌されるようになります。男性ホルモンが増えるため、筋肉もつきやすくなります。しかし、すでに思春期の完了間近です。この時期はすでに背の伸びは鈍ってきており、数年もすれば背の伸びは止まります。つまり、「筋肉がついた(原因)」から「背が止まる(結果)」のではなく、「背が止まる直前(前提条件)」に「男性ホルモンが増え(原因)」、「筋肉がついた(結果)」ということになります。原因と結果が逆なのです。

 

 「筋肉がつくと背が伸びない」ということに体操選手が例としてあげられることがあります。体操選手は筋肉質で背が低い方が多いのですが、これはそのような特性の方が体操に有利で一流選手になりやすいためです。筋肉がすごくついたから背が低くなったわけではありません。同じことが、バレーボールやバスケットボールでも言えます。これらの競技では背が高い方が有利なため、背が高い選手が一流選手になりやすい(競技を続けやすい)のですが、これも「跳躍すると背が伸びる」という誤解の原因になっています。

 

 このようなことから、背を伸ばしたいから筋肉をつけさせないということは間違っていることがわかります。適度な運動は健康な成長のために必要です。また運動競技をやっていれば上達のための筋トレを含めたトレーニングも必要でしょう。トレーニングを行った分の十分な栄養を取り、適切な休息時間が確保されるのであれば、特に問題となることはありません。

 

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