ワクチンとマスコミ

 「不活化ワクチン接種後、0歳児死亡…初の報告例」(読売新聞)

「不活化ポリオ予防接種の女児、19日後に死亡 」(日本経済新聞)

「不活化ワクチンで初 ポリオ予防接種でも死亡例」(スポニチ)

 

もう開いた口が塞がりません。あきれました。憤りました。

上記以外にも不活化ポリオワクチン「で」死亡したと思わせるような報道が相次ぎました。マスコミのレベルの低下がどんどん進んでいるのだと実感しました。

(こちらのホームページに検索の結果たどり着かれる方が激増しています。)

 

医学的な常識から考えてワクチンのあと19日後に突然死ぬことなんてありえません。特に不活化ワクチンは毒性をなくしたワクチンですから、接種直後にひどいアレルギー(アナフィラキシーといいます)を起こしたとかなければ、何日もたって何か起こるということは考えられません。時間の前後関係はありますが、だからといって因果関係(原因ー結果の関係)があることにはならないことはものすごく簡単な一般常識です。しかし上記の報道はこの認識が欠如してしまっています。医療以外の分野での報道も同じようなレベルであるとするとマスコミの報道をそのまま鵜呑みにすることは非常に危険だと認識(正確には再認識)させられました。

 

時間関係を因果関係と取り違えて、今回の不活化ポリオの件と同じように報道しようと思えばなんでもできます。例えば

「新聞を読んだ翌日に突然死。死因不明。」

「デジタル放送移行後、テレビを見た3日後に死亡。初の報告例。」

「人気漫画〇〇を読んだ10日後に死亡。」

「スマホで初 〇〇新聞記事でも死亡例」

「ビデオを見たら7日後に死亡」

最後は何かの小説になってしまいましたが、今回の不活化ポリオ接種した19日後に亡くなりましたという報道はこれらとまったく同じたぐいのものです。因果関係の可能性で考えても、ものすごくショッキングな記事や番組を見た影響が何日もあとにでたのではないかと疑えば疑えなくもないけど常識的に関係ないよなあと思えるかもしれませんが、これと同じくらいでしかないと言っていいでしょう。

 

こんなトンでも報道でも一部の人をひどく不安に落し入れます。一部の人にワクチンを打たないという選択をさせる可能性があります。その中でワクチンを打ってもらえなかった子供がワクチンを打っていれば防げた病気にかかって危険な目に遭う可能性が生まれます。その場合、マスコミは自らの責任を認識するのでしょうか。(しないから無責任な記事が書けるのでしょうが・・)

マスコミには自分たちの報道にもっと責任を持っていただきたいと思います。

 

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